シンニョのツキ

────月は、遥か古から一人天空に聳える。
 
 そして、僕も、いまやそれと同じだ。
 太陽が沈み、世界が闇に落ちた時、初めて月が輝く様に。
 僕も闇の中にあって、地上を照らし、そして闇を際立たせる。

だから、だから人よ。
 
障害に、目の前の灯火を失った時。
哀しみに、辿るべき道を忘れた時。

ただ、夜空をみあげておくれ。

君達が、どんな絶望に追いやられようと。
君達が、どんな嘆きに包み込まれようと。

僕は、何時でも、必ずそこにいる。
そして、そこで君達の道を照らし続けている。

────深い海底のような暗闇の中から、君達の未来を見守っているよ。

目次
」序幕/チョイス
」第一幕/ある朝の事。
」第二幕/ある投稿中の事。
」 第三幕/ある校門前の事。
」 第四幕/あるホームルームの事。

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