魔族とは?

魔族はかって至高神が四精霊を住まわせた精霊の地であった<イデーン>に住まう至高神にあらざる、滅ぶべき定めの神達に創造された精霊だった。しかし、絶対にあらざるものたちが創造した精霊は絶対なる、唯一の神が創造した精霊とは違い壊れやすく、堕落しやすかった。最初は清らかであった彼等の神直々の血も薄れ、中には禍々しい姿を持つ精霊も生まれた。これが魔族の始まりである。ちなみに魔族が数多様な姿を持っているのはこの所為であり、彼等の人間を遥かにこえる力も彼等が元々は精霊であったなごりである。もしくは彼等は美しい姿を捨て、純粋に<力>を求めたのかも知れない。

 しかし、これを良しとしなかったものがいた。そのものの名は<至高神>。数多の神の中の神。全てを創りだせし者。彼は知っていたのだ。新たに生まれた<魔族>は力を持ち、いずれは自らをもこえる恐れがある事を。彼は精霊界に生まれた<新しき者共>へ無情なる審判を下した。遥かなる異次元への追放。おそらくはオメガル−ラを使ったのだろう、哀れにも魔族達はすみやすいイデーンという楽園を失い、絶望と欲望、そして罪に囚われた地とすら言えない空間に追いやられた。だが、ミトラは知らなかったのだ。その事が返って彼等に神への反逆心を植え付けた事を、、、。彼等は誓った。神への復讐を、、、。

 彼等は待ち続けた。復讐の時を。魔界という特殊な環境の中で強い者が残り、弱い者が死んでいった。彼等はさらに力を貯え、遂には<進化の秘法>を生み出した。自らの姿を完璧に悪魔としか思えない姿に変える事により、力を得た。その中でも最強を誇ったのがエスターク。後に地獄の帝王と呼ばれる者だった。

 その後も魔族は待った。<その時>が来るのを。さすがにこの時になると封印も緩み、一部の、、、、二流の魔族達が緩くなった封印をこえ、アレフガルドヘ流出した。だが、強い力を持つ者は封印の網により出れず、ただ沈黙し、待った。<その時>が来るのを。

 そしてある日、完全に千年に及ぶ封印は解けた。魔族達が待ち望んだ日が対に訪れたのだ。彼等は狂乱し、無力な人々を踏みにじった。だが、それを迎え撃つ者たちがいた。ゼニス王一族と天空人達だ。至高なる神がその日の為に用意しておいた神の軍団、、、、、。だが、魔族達いや、エスタークは予想以上の力を持っていた。彼等は束縛された憎悪と苦痛を吐き出し、天空人やゼニス一族をことごとく撃ち破り、その力を振るった。遂にはゼニス一族と天空人達の奮戦も空しく、真の天上まで魔族は押し寄せ、多くの神が憤怒のエスタークの手にかかり、、、、死んだ。だが、遂に<至高神>自身が動き、エスタークを封じる事に成功した。その後、一部の魔物はその大戦いこう、地上にとどまり人々に災いをもたらすようになリ、一部の者は再び魔界へと逃げ帰った。どちらにしろ指導者を失った魔族達は統率を失ったのであった、、、、。

それ以来、人々は魔族を忌み嫌うようになったのだ。、、、魔族の、、至高の神に縛鎖された千年に及ぶ憎悪と、、、、、そして自らを創りだせし者に捨てられたという深い悲しみを知らずに、、、、、。